2012.05.29

【MLB】37歳・松井秀喜も続け。マイナーから這い上がった名選手列伝。

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

ついにメジャー復帰が決まった松井秀喜。レイズでどんな活躍を見せてくれるのか 松井秀喜選手がタンパベイ・レイズ傘下の3Aダーラム・ブルズからついにメジャーを果たしました。過去を振り返れば、同じような境遇から復活したベテランたちは少なくありません。

 まず思い出されるのは、1985年にオクラホマ州立大学からプロ入りし、翌年、マイナー経験なしでいきなりテキサス・レンジャーズの開幕4番に抜擢されたピート・インカビリアです。同年に30本塁打を記録したインカビリアは、メジャー1年目から5年連続で20本塁打以上を放つなど、長距離砲として大活躍した超エリート選手でした。

 しかし、レンジャーズ時代の恩師であるボビー・バレンタインの千葉ロッテ監督就任に伴い、日本で1年間プレイし、その後メジャーに復帰したあたりから、インカビリアは不調に苦しみます。そして1997年、ボルチモア・オリオールズを戦力外となり、初めてマイナーを経験することになったのです。その後もデトロイト・タイガースを解雇されるなどの挫折を味わい、1998年、ヒューストン・アストロズともマイナー契約。しかしインカビリアは、決してあきらめませんでした。

 アストロズ傘下の3Aニューオリンズ・ゼファーズで76試合に出場したインカビリアは、打率.324・23本塁打・66打点と好成績をマーク。その成果を引っさげてメジャーの切符を掴み取り、地区優勝したアストロズの一員としてプレイオフにも出場しました。このとき、インカビリアは34歳。プロ入り以来、マイナー経験のまったくなかった超エリートのベテランが、挫折から復活した好例です。

 そしてもうひとり、松井選手と似たような境遇だったのが、1989年にワシントン州立大学からトロント・ブルージェイズに鳴り物入りで入団したジョン・オルルドです。オルルドは同年9月にメジャーデビューを果たし、翌年には正一塁手の座を射止めます。そして1992年、1993年とワールドシリーズ連覇に貢献し、特に1993年は打率.363という驚異的な数字で、初の首位打者にも輝きました。その後、ニューヨーク・メッツを経て、2000年からシアトル・マリナーズでプレイ。2001年にメジャータイ記録のシーズン116勝を成し遂げたとき、イチロー選手とともに活躍した主力でした。