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【MLB】松井秀喜、最後の挑戦「自信がなければプレイはしない」

  • 笹田幸嗣●文 text by Sasada Koji
  • photo by REUTERS/AFLO

現地時間5月1日、レイズの入団会見を行なった松井秀喜現地時間5月1日、レイズの入団会見を行なった松井秀喜 現地時間5月1日。タンパベイ・レイズの本拠地、トロピカーナ・フィールドで行なわれた入団会見で、松井秀喜に笑顔は一切なかった。

「ただプレイがしたい。野球がしたい。またプレイするチャンスをいただいたレイズに対する感謝の気持ちでいっぱいです。あとはメジャーに上がって頑張るだけです」

 松井の立場はノーギャランティーのマイナー契約選手。メジャー昇格を保証する条項は一切ない。現時点で松井に与えられたものは、延長キャンプで練習を行なった後、3Aのダーラム・ブルズでプレイすることだけ。米国での10年目が始まることは決まったが、メジャー10年目のシーズンが始まることが決まったわけではない。笑顔なき入団会見は当然のことだった。

「マイナーリーグ契約というのは、現時点での僕の状況だと思います」

  輝かしい実績、勝負強い打撃、クラブハウスでの模範的姿勢。米国での松井秀喜評はどこへいっても高い。しかし、現状ではどれも過去の評価に過ぎない。

  かつてのチームメイトや監督、GMたちは松井の所属先が決まらないときに、「ヒデキならばまだプレイできる。契約が決まっていないのは信じられない事実だ」と口を揃えた。しかし、どの言葉も社交辞令に過ぎず、どこの球団からも色よい話は来なかった。そして、はじめて手元に届いたオファー、それが人工芝のトロピカーナ・フィールドを本拠地とするレイズからのマイナー契約。他に選択肢がない松井は、受け入れるしかなかった。

「この時期の契約、はじめて具体的なオファーをいただいた。きっかけはそれだけです」

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