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【夏の甲子園2026】15年ぶりの現場復帰 62歳の元校長はなぜ100日あまりで市立福山を初の甲子園へ導けたのか (2ページ目)

  • 元永知宏●文 text by Tomohiro Motonaga

 甲子園で初戦の相手となったのは、夏の甲子園で通算49勝を誇っていた名門・天理(奈良)だった。市立福山は立ち上がりから好守でピンチをしのぎ、互角に渡り合う。

 4回に天理の4番・金本相有(さんゆ)に本塁打を浴びて先制を許すと、6回に4点、7回にも1点を奪われてリードを広げられた。8回に2点を返して意地を見せたものの、2対7で敗れ、市立福山にとって初めての甲子園を終えた。

【監督就任100日あまりで甲子園の快挙】

 試合後、小田監督はさばさばした表情でこう語った。

「(生徒たちは)初めての甲子園で、精いっぱいのことをやってくれたと思います。守備でもいいプレーがありましたが、甲子園ではミスを許してくれません」

 初出校にとって、全国制覇の経験を持つ天理は、やはり高い壁だった。それでも、僅差のまま終盤まで持ち込めれば、"ジャイアントキリング"も──。そう予感させる戦いぶりではあった。

「天理は走攻守、すべての面でレベルが高い。なんとか食らいついていったのですが、重圧を受けて守備で細かいミスが出て、6回に大量点を失ったのが痛かったですね。今回、甲子園で強豪校に勝つところまでは届きませんでしたが、3年生がいいものをつくってくれました。ここをスタートラインにして、次のステージを目指していきたいです」

 監督就任から100日あまりで甲子園出場を果たした快進撃を、小田監督はこう振り返った。

「はじめは練習試合でも連敗続きで、春の広島県大会ではコールド負け。でも、そのあと、1日1日というと大げさですけど、1週間ごとに成長してくれました。最後は甲子園で、誇りを持って戦いを終えることができました。元監督の迫田さん、そのあとの長門功さんが本当にいいベースをつくってくださって、選手たちがそれをうまくつないでくれました」

【校長を経験したことで広がった視野】

 小田が指導の現場を離れていた15年の間に、高校野球を取り巻く環境は様変わりしていた。

「私の指導のベースは、15年前、20年前と変わりません。ただ、生徒へのアプローチの仕方は違いますね」

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