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【夏の甲子園2026】「優勝は横浜じゃない」 波乱必至の組み合わせで識者5人が選んだ優勝校はここだ! (5ページ目)

菊地高弘氏(ライター)

優勝予想:享栄

 今夏は甲子園出場を信じて疑わなかった強豪が地方大会で敗れるなど、波乱の展開が続いている。夏の甲子園も、思いがけない高校が優勝する可能性は十分にありそうだ。

 昨夏にエース・高部陸の存在を理由に聖隷クリストファー(静岡)を優勝予想に挙げさせてもらった(結果は2回戦敗退)。18.44メートルが短く感じる好球質のストレートと、えぐるようなカットボールを初めて見た時には衝撃を受けた。

 今夏も聖隷クリストファーを優勝予想に挙げようと考えたが、研究される今夏は頂点まで駆け上がるのは至難の業と判断した。

 そこで優勝予想に推したいのは享栄(愛知)。31年ぶりの夏の甲子園出場とはいえ、大藤敏行監督の就任以降、戦力は整っていた。

 東海中央ボーイズ時代から将来を嘱望された投打二刀流の大器・坂本亮太が注目されるが、実質的なエースは変則右腕の上江瀧拓未。右横手から、シュートしながら浮き上がる軌道のストレートと、人を食ったような緩い変化球を武器にする。この投手の実力と不思議な雰囲気からは、大仕事をやってのけそうな予感がする。

 かつて大藤監督から体重増加を厳命されながら、期限までに体重を増やすことができず、水を数リットル飲むことで偽装工作を図ったという逸話が残る。大藤監督の「マウンドで遊べ」という言葉で覚醒し、緩急を生かした投球術を確立した。甲子園球場という巨大な「遊び場」で上江瀧がどんな投球を見せてくれるのか楽しみでならない。

 ほかにも坂本、近藤優などハイレベルな投手が揃うのは心強い。初戦となる2回戦の履正社(大阪)戦さえ乗りきれれば、勢いに乗るだろう。

 選手たちはただ技術があるだけでなく、ベンチ外の3年生や後輩たちに思いを馳せる人格者が揃っていると聞く。もちろん、人間性が優れているからといって勝てる世界ではないが、人知を超えた神風を呼び込むのは、いつも「応援される選手」である。

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