【高校野球】涙を流したエース、勝てなかった名門、監督の後悔......創部100年・関大北陽が復活への扉を開くまで (4ページ目)
2007年以来の甲子園を目指す北陽ナイン photo by Shiro Tanigamiこの記事に関連する写真を見る とくに投手陣は、それぞれが役割を果たし、準決勝の大阪桐蔭戦も1失点に抑えるなど、抜群の安定感を見せた。しかし、決勝の履正社戦では7失点。7回終了時には2点をリードしていたものの、守備のミスも重なって逆転負けを喫した。あと一歩、自分たちの野球をやり切れなかったと、辻本は言う。
「最後は、勝てる試合を勝ち切れませんでした。あれ以来、もう一度、基礎、基本と一球の重みを見つめ直し、練習の質をもっと高めようと取り組んできました。ああいう負けを経験したからこそ、『まだまだや』と気づくことができた。この夏に生かしたいと思っています。
北陽の野球と言えばどの時代でもやっぱり根性、気持ちは外せないところですが、どんな状況にあっても自分に負けない。ここが大事で、そのためにも今は普段の練習からどれだけ自分で自分を追い込んでいけるか」
そして辻本はこう締めくくった。
「最後に自分を信じられるやつが揃えば、楽しみだと思います」
創部100年目の夏、関大北陽はどんな闘いを見せてくれるのだろう。
(文中敬称略)
著者プロフィール
谷上史朗 (たにがみ・しろう)
1969年生まれ、大阪府出身。高校時代を長崎で過ごした元球児。イベント会社勤務を経て30歳でライターに。『野球太郎』『ホームラン』(以上、廣済堂出版)などに寄稿。著書に『マー君と7つの白球物語』(ぱる出版)、『一徹 智辯和歌山 高嶋仁甲子園最多勝監督の葛藤と決断』(インプレス)。共著に『異能の球人』(日刊スポーツ出版社)ほか多数。
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