【高校野球】山本昌が分析! 選抜出場の注目新2年生投手4人の現在地「佐々木朗希に近いイメージ」 (4ページ目)
西日本短大付戦で3回パーフェクトピッチングを披露した山梨学院・菰田陽生 photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る菰田陽生(山梨学院2年/194センチ・98キロ/右投右打)
まずは大きな体に圧倒されました。不器用そうに見えて、フォームはきれいにまとまっています。左肩のラインをしっかりとつくれて、勢いのあるストレートを投げられます。テイクバックは少し横振りでひねりが加わるものの、最後にトップに間に合っているので問題ありません。2年生で最速152キロを投げましたが、投手歴は浅そうに見えました。今後は実戦経験を積んでいけば、もっと安定感が出てきそうです。打撃もスイングが速く、スケールの大きさを感じました。本人も二刀流志望のようですし、大谷翔平くん(ドジャース)のような二刀流に成長していくことを期待しています。
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今回は3年生6人、2年生4人の甲子園出場投手について分析させてもらいました。とくに2年生に好投手が多く、驚かされました。
私が高校生だった40年以上前は、投手の持ち球と言えばストレートとカーブくらいでした。それが今は、自分に合ったボールを試して見つける選手が増えました。フォームや球質についての情報も多く、投手のレベルアップにつながっていると実感します。
今回分析させてもらった投手以外にも、全国にはすばらしい逸材がたくさんいるのでしょうね。これから夏にかけて、ますます伸びる投手もいるはずです。そんな投手の出現を楽しみに待ちたいと思います。
著者プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。
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