検索

100周年の東京六大学リーグで注目のドラフト候補7人 楽天の宗山塁らに続けるか  (2ページ目)

  • 白鳥純一●取材・文text by Shiratori Junichi

 続く全日本大学選手権では、環太平洋大の徳山一翔(楽天)との壮絶な投げ合いの末に、延長戦で敗れて日本一は逃したが、エースらしい投球で名門復活を支えた。大学ラストイヤーは、宮城誇南(3年)、リリーフでの起用が濃厚な速球派右腕・田和廉(4年)らとともに活躍が期待される。

【小澤周平・内野手(健大高崎高→早稲田大)】

 リーグ3連覇を目指すチームの新主将を任されたのは、フルスイングを持ち味とする強打の内野手、小澤周平だ。健大高崎高時代には3年間で52本塁打を記録。1年生秋の明治神宮大会(2019年)では3番セカンドで出場し、チームの準優勝に貢献した。甲子園の出場は3年のセンバツ甲子園(2021年)1度きりだが、チームが2回戦敗退に終わったその大会でも、フェンス直撃の二塁打を放って気を吐いた。

 早稲田大に入学後は、2年生春のリーグ戦で初出場を果たすと、そのままサードのレギュラーに定着。その年の春に就任した金森栄治助監督の「最短距離でバットを出すことを意識した指導」で大きな飛躍を遂げた。

 吉納翼(楽天)、印出太一(三菱重工East)らクリーンナップが抜けた打線を、持ち前の強打で牽引する。

【高須大雅・投手(静岡高→明治大)】

 192cmの長身から投げ下ろされる、最速153キロの速球を持ち味とする明治大の高須大雅は、昨年に続く大きな飛躍が求められる1年となる。

 静岡高3年生の夏には、エースとして県予選5試合に登板し、37回無失点の好投を見せてチームを夏の甲子園出場に導いた。だが、本戦では好投が報われずに初戦で大会を後にした。

 明治大に進学後、フォーム改造に着手。セットポジションからの速球と、もともと得意としていたスライダーに加えて、フォークやカーブを習得して投球の幅を広げた。3年生で迎えた2024年春のリーグ戦では6試合に登板し、3勝1敗、防御率1.38の好成績を残して、最優秀防御率のタイトルを獲得。大学全日本代表にも選出された。

 秋のリーグ戦では、右肘を故障して3試合の登板にとどまったが、投球回数を上回る奪三振数と、四死球の少ない安定した投球も魅力。かねてから評価の高い才能を完全開花させ、2023年春以来のリーグ優勝とドラフト1位でのプロ入りを実現させることができるか。

2 / 4

キーワード

このページのトップに戻る