100周年の東京六大学リーグで注目のドラフト候補7人 楽天の宗山塁らに続けるか (4ページ目)
【小畠一心・投手(智弁学園高→立教大)】
184cmの長身右腕で、最速151キロの速球が武器。黒田博樹氏の父・一博氏が設立した少年野球チーム「オール住之江ヤング」に在籍した中学時代には、U15日本代表に選出されるなど注目を集めた。
智弁学園高では、在籍期間中に4度の甲子園出場を成し遂げると、高校3年の夏にはエースとしてチームを初の決勝に導いた。智弁和歌山高との"兄弟校対決"で惜しくも敗れたが、小畠の存在が広く知られることになった。
立教大では2年春に初のベンチメンバー入りを果たすと、この年はリリーフとして計14試合に登板。3年春から先発の一番手として起用され、球威のある速球とフォークやスライダーといった変化球を織り交ぜながらのピッチングで2完封を含む3勝(3敗)。リーグ4位の防御率1.52を残し、大学日本代表にも選出された。
秋のリーグ戦では右肘痛の影響で途中離脱して1勝にとどまったが、7試合のマウンドに上がり、エースとしての責任は果たした。早くから注目を集めてきた速球右腕のもとに、チームとしては2022年の荘司康誠(楽天)以来となる吉報は届くか。
【外丸東眞・投手 (前橋育英高→慶應大)】
身長は173cmながら、最速149キロの速球とスライダー、カットボールを巧みに操る外丸東眞(そとまる・あずま)。前橋育英高では5大会連続で甲子園に出場し、高校3年で迎えた夏の甲子園(2021年)では、2回戦で京都国際高校と対戦。安定した投球を見せたが、2回に許したソロ本塁打が決勝点となり、0対1で涙を飲んだ。
慶應大では1年春のリーグ戦6試合に登板して安定した投球を見せると、秋のリーグ戦では先発入り。速球と鋭い変化球を低めに集めるピッチングでチームを支えた。そして、2年秋のリーグ戦では6勝無敗、防御率1.54でリーグ優勝に貢献し、ベストナインを獲得した。続く明治神宮大会では、大学4冠達成を目指す青山学院大学を完封し、チームとして2019年以来の日本一を成し遂げた。
昨年も安定した投球でチームを支え、夏には大学日本代表にも選出されたが、秋には右肩を負傷してベンチを外れる試合も。昨秋のリーグ戦はチームも5位に沈み、悔しさの残る1年となった。大学ラストイヤーは主将に就任。これまで通算43試合に登板し、防御率2.20の安定した投球を見せてきた右腕のさらなる躍進に期待が高まる。
著者プロフィール
白鳥純一 (しらとり・じゅんいち)
ライター。ソウ・スイート・パブリッシング所属。WEBサイト「キングギア」でのライティングをきっかけに取材活動を開始。スポーツの取材やインタビュー記事を中心に執筆を続けている。
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