専修大・小柴滉樹の大学野球生活 指定校推薦入学の小兵が「コイツ誰だよ?」から首位打者を獲得するまで (2ページ目)
まず小柴が目標にしたのは、寮に入ること、ベンチ入りメンバーに選ばれることだった。
「ポテンシャルの高さではとても勝てない。体の大きさもそうです。でも、チャンスが少ないなかで、自分のよさを出すことができれば勝負になると思いました。みんなは能力や体格に恵まれているせいか、小技に長けた人が少ない。つなぐこととか自分が犠牲になるような細かいプレーであれば、自分が入り込めるチャンスがあるかもしれないと考えました。監督が求めること、ニーズに合わせたプレーをしようと心がけました」
セカンドにコンバートされた小柴は、献身的なプレーを心がけた。見栄えは悪くても、チームに必要とされる選手になるために。
「1年生の秋のリーグ戦が終わったぐらいの時期に、セカンドの選手が故障しました。少しだけ注目してもらい、その年末に寮に入りました。2年生の秋のリーグ戦から試合で使ってもらえるようになりました」
著者プロフィール
元永知宏 (もとなが・ともひろ)
1968年、愛媛県生まれ。 立教大学野球部4年時に、23年ぶりの東京六大学リーグ優勝を経験。 大学卒業後、ぴあ、KADOKAWAなど出版社勤務を経て、フリーランスに。著書に『荒木大輔のいた1980年の甲子園』(集英社)、『補欠の力 広陵OBはなぜ卒業後に成長するのか?』(ぴあ)、『近鉄魂とはなんだったのか? 最後の選手会長・礒部公一と探る』(集英社)など多数。2018年から愛媛新聞社が発行する愛媛のスポーツマガジン『E-dge』(エッジ)の創刊編集長
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