【ドラフト2024】異色経歴・超無名150キロサイドスロー投手 佐藤友紀の「NPBへの思い」 (3ページ目)

  • 高木遊●文 text by Takagi Yu

 一方で、課題も自覚している。

「前よりはストライクゾーンで勝負できるようなりましたが、NPBで活躍するならもっとインコースやアウトコースに投げきることは大事だと思っています」

 理想の投手像に聞くと「球速はもっと速いですし、スプリットでも三振が取れるようになっていきたいです」と、大勢(巨人)の名を挙げた。色川GMも「そもそもサイドスローで150キロを超える投手はほとんどいませんし、まだまだ成長していくと思います」と太鼓判を押す。

 3年前までは関係者しか見ていない砂埃舞うグラウンドで腕を振っていた右腕が、来年には大観衆の前で見違える投球をしているかもしれない。そんなシンデレラストーリーを描きたくなる右腕が、まずその挑戦権を与えられるか、運命の時を待つ。

著者プロフィール

  • 高木 遊

    高木 遊 (たかぎ・ゆう)

    1988年生まれ、東京都出身。大学卒業後にライター活動を開始し、学童・中学・高校・大学・社会人・女子から世代別の侍ジャパン、侍ジャパントップチームまでプロアマ問わず幅広く野球を中心に取材。書籍『東農大オホーツク流プロ野球選手の育て方〜氷点下20℃の北の最果てから16人がNPBへ〜』(樋越勉著・日本文芸社)『レミたんのポジティブ思考"逃げられない"な"楽しめ"ばいい!』(土井レミイ杏利著・日本文芸社)『野球で人生は変えられる〜明秀日立・金沢成奉監督の指導論(金沢成奉著・日本文芸社)では、編集・構成を担当している。

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