四国に現れたとんでもない逸材・岡村宝(高知商) 12球団のスカウトが視察したその魅力とは? (4ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro

 今年に実施された指導者講習会でモデル選手を務めた岡村は、講師としてやってきた藤川から「今のままやっていけばいいよ」と激励されたという。寮の岡村の部屋には、藤川の著書『火の玉ストレート プロフェッショナルの覚悟』が飾ってあった。

 まだ誰も真価を知らない、埋蔵金のような存在かもしれない。だが、本人の努力と周囲の辛抱もあって、そのきらめく財宝を掘り起こす準備が整いつつある。

 まずは、岡村宝が今夏にどんな輝きを放つのか。じっくりと見守りたい。

プロフィール

  • 菊地高弘

    菊地高弘 (きくち・たかひろ)

    1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。

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