U18日本代表候補合宿で名物記者が惚れ込んだ選手とは? 高校No. 1スラッガーにド迫力左腕も (2ページ目)

  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

【高校生野手"ビッグ3"とは?】

ーーほかに気になった打者はいましたか?

 センバツ初優勝の立役者でもある、健大高崎の箱山遥人捕手です。スローイングはボールを捕球してから送球までのスピードが速いですし、送球のコントロールも"ビタビタ"。他のメンバーと比較しても、捕手としての能力が抜きん出ているなという印象です。

 加えて、大阪桐蔭(大阪)の境亮陽選手もズバ抜けた身体能力を持つ逸材。代表候補合宿の練習メニューのなかでシートノックをやっていたんですけど、ライトのポジションからのバックホームやバックサード送球がものすごいレーザービームで。

 それを見た周りの選手の口から「エグッ......」という声が漏れてしまうぐらい、肩の強さがひとりだけ次元が違ったんです。

 バッティングが光る石塚選手と並んで、強肩の箱山捕手と境選手、この3人は高校生野手のなかで頭ひとつふたつ抜けているなと感じます。

ーー以前と比べて、境選手に対するスカウトの評価は変わってきているのでしょうか?

 そうですね。大阪桐蔭には毎年いい選手がたくさんいるわけですけど、境選手に関しては正直、昨秋までは突き抜けた存在というわけではなかった。

 そこから今春のセンバツで成長を見せ、今回の代表候補合宿という世代トップクラスの選手が集まる中でも存在感を示すまでになっている。すでに、間違いなくプロレベルにまで十分に達している選手となりました。

 そういう意味では、彼がプロ志望届を提出すればの話ですが、右投げ左打ちの外野手というドラフトで優先順位を落とされがちな要素を差し引いても、支配下指名圏内だなと思いますね。

ーーやはり野手に関しては、新基準バットが導入されたセンバツでも打撃で結果を残せた選手が注目株になってきますかね。

 基本的にはそうなりますね。今回の代表候補合宿においても、目立っていたのはそういう選手が多かったです。ただ、センバツに出場していない高校のなかでもものすごいバッティングをする選手がいるので、紹介させてください。

 仙台育英(宮城)の主将としてチームを引っ張る湯浅桜翼選手なのですが、昨年は春夏どちらも甲子園に出場し、セカンドやサードのポジションで活躍していました。

 身長は170センチに届かないぐらいで小柄なんですけど、全身の筋肉をフル稼働させてしっかりと強いスイングができるんですよ。

 小倉監督も「しぶとくていい選手ですね」とコメントしていたぐらい、注目度の高い存在になっています。大きなケガさえなければ、今夏のU18日本代表には間違いなく選ばれると思いますよ。

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