あわや20年ぶりの快挙から一転 広陵・髙尾響は昨夏に続くタイブレークでの敗戦で何を学ぶのか (3ページ目)
中井監督はこう語る。
「甲子園に出てくるようなピッチャーからは簡単には点が取れません。140キロを超えるストレート、空振りを取れる変化球がありますから、センターを中心に打ち返していかないといけない。今後の課題はいいピッチャーが相手でも積極的に打ちにいくこと、無駄なエラーやフォアボールを減らすこと」
期待が高い分、髙尾と只石のバッテリーへの注文は厳しい。
「試合をつくることはできる。だけど、勝ちきれてはいません。ものすごく酷な要求をしているのはわかっているんですけど、髙尾には勝てるピッチャーになってほしい。あのふたりが自分の技術以上にチームを引っ張るという高い意識を持って頑張ってくれたら、チームも変わってくるのかなと思います。大切なのは、負けた悔しさをどう生かすかですね」
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著者プロフィール
元永知宏 (もとなが・ともひろ)
1968年、愛媛県生まれ。 立教大学野球部4年時に、23年ぶりの東京六大学リーグ優勝を経験。 大学卒業後、ぴあ、KADOKAWAなど出版社勤務を経て、フリーランスに。著書に『荒木大輔のいた1980年の甲子園』(集英社)、『補欠の力 広陵OBはなぜ卒業後に成長するのか?』(ぴあ)、『近鉄魂とはなんだったのか? 最後の選手会長・礒部公一と探る』(集英社)など多数。2018年から愛媛新聞社が発行する愛媛のスポーツマガジン『E-dge』(エッジ)の創刊編集長
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