三重・白山高校を甲子園へと導いた指揮官が全寮制の公立校へ 新たな「下剋上」への挑戦 (3ページ目)
それでも、東さんはただ前を向き、目の前にそびえる強敵に挑むつもりだ。
「優勝するにはぶつかる壁もありますけど、白山の時よりもいいチームをつくりたいという気持ちは強いですね。自分にとって縁のある大台町で、恩返しをしたいです」
赴任してまずやりたいことを聞くと、東さんは「グラウンドにベンチがないので、まず単管パイプでつくろうかと高橋と相談しています」と笑った。
自然に囲まれた美しい町で、新たな下剋上が始まろうとしている。
【タイトル】『離島熱球スタジアム』 鹿児島県立大島高校の奇跡
【著者名】菊地高弘
【発売日】2023年3月3日
【本体定価】1760円(税込)
著者プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。
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