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甲子園初の女子マネノッカーはネットの中傷に「怖くなることも...」 城東・永野悠菜を支えた監督と選手の言葉 (4ページ目)

  • 寺下友徳●取材・文 text by Terashita Tomonori
  • photo by Terashita Tomonori

●「私が甲子園に連れていく存在にならないと」最後の夏へ

 試合から3日後の3月25日、時折雨が降るなか、城東の校内では選手たちが屋根のある場所で練習をしていた。そこには、テニスボールとラケットを使って選手にノックをする永野さんの姿があった。

校内練習時にテニスボールでノックを行なう永野さん校内練習時にテニスボールでノックを行なう永野さんこの記事に関連する写真を見る 最後の大会へ再び鍛錬を積む日常に戻った。

「私が女子マネージャーとして初めて甲子園でノックを打てたのも、同じような思いを持って、今までノックを打ちたくても打てなかった女子マネージャーのみなさんがいたから。自分だけの力ではないし、そこは忘れてはいけないと思います」と永野さんは冷静に話す。

 中学時代のオーケストラ部での経験を踏まえ、甲子園で初めて気づいたこともあった。

「吹奏楽部を含めて、応援の力は本当に大きかったです。中学時代に音楽でみんなを元気づけたいと思っていたけれど、逆の立場になって言葉だけでなく音楽で感動や元気を体感しました」

 大学では音楽に再び取り組みたいという永野さんだが、その前にマネージャーとしてやるべきことがある。

「今回は練習方法などを認めていただいてセンバツに連れて行ってもらいましたけど、夏は実力で決まります。そのなかで私が甲子園に連れていく存在にならないと。

 ノックについて、思いはもちろん大事ですけど、技術的にも正確に打ったり強弱をつけたり、うまくならないといけない。夏までやりきりたいです」

 好きな言葉は新治監督に教えてもらった「本気の人は、周りに本気の人がついてくる」。永野さんは、センバツを通してその言葉の意味を実感している。

 城東ナインは新入生を迎え、最後の夏へ向かっていくーー。

3月25日、センバツ後初練習のあと、校内の桜の下で3月25日、センバツ後初練習のあと、校内の桜の下でこの記事に関連する写真を見る

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