157キロはただの通過点⁉︎ ドラフト1位候補に急浮上した明桜・風間球打の脅威の能力 (3ページ目)

  • 菊地高弘●文・写真 text & photo by Kikuchi Takahiro

 それでも、勝負どころでの風間の集中力と球威は凄まじかった。7回裏に二死二、三塁の場面で、風間の151キロの速球の前に三振に倒れた石井は言う。

「ギアを上げてきて、これまでの打席とは球が違うなと感じました」

 延長戦までもつれた熱戦は、10回表に土居健太のタイムリーヒットで勝ち越したノースアジア大明桜が制した。試合後、風間は自身の投球内容よりも「勝てたことがうれしい」とチームの勝利を喜んだ。

 21日には、ノーシードから勝ち上がってきた横手と準決勝を戦う。その試合に勝てば、中1日で決勝戦を戦うことになる。

 仮にこまちスタジアムでの「157キロ」を度外視したとしても、風間が小園健太(市和歌山)、達孝太(天理)、森木大智(高知)と並び立つドラフト1位候補に浮上したのは間違いない。

 そして、「157キロ」もただの通過点にすぎないように思えてならない。おそらく、馬力にかけては2021年の高校生ナンバーワン。風間球打が猛烈な勢いで腕を叩くたびに、野球ファンの期待は無限大にふくらんでいく。

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