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明石商の豪腕・中森、強打者・来田らドラフト上位候補がド派手に躍動 (3ページ目)

  • 沢井史●文 text by Sawai Fumi
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 赤穂には抜群の安定感を誇る左腕の山本颯真(そうま)がいる。昨秋の県大会で3試合連続完封勝利を挙げた。打者の狙いや空気感を読みながら、キレのある変化球を厳しいコースへ投げ分ける好左腕だ。

 西脇工のエース左腕・東田健臣(けんしん)は鋭く曲がるスライダーと最速142キロの速球を巧みに放り、投げっぷりは豪快だ。強気に打者の懐を攻める投球術にはピッチャー特有の向こうっ気の強さを感じる。

 同じく速いストレートとキレのあるスライダーで勝負するのが、伝統校・東洋大姫路のエース右腕・柿本晟弥(せいや)だ。コロナ禍の休校期間で、体重が約7キロ増量し球に力強さが増した。腕の振りが鋭く、身のこなしのよさも目を引く。まだ荒削りな部分はあるが、「将来性は高く、楽しみな存在」と藤田明彦監督も太鼓判を押す。1年春からベンチ入りする右の巧打者・根来亮凪(ねごろ・りょうな)は、対応力が高く、コースに逆らわない打撃で安打を量産する。投打の逸材が名門復活の糸口をつかむか注目だ。

 歴史ある育英の主砲を務める西川凱斗のスイングの強さは一級品だ。1年夏からレギュラーを張り、中軸を打ってきた高いポテンシャルをこの夏に発揮できるか。昨夏から主戦級でマウンドに上がる石沢拓大は、キレ味鋭いスライダーを武器とするサイドスロー右腕で、コースを丁寧に突くピッチングが持ち味だ。

 神港学園は、走攻守三拍子そろった遊撃手・河村利毅がチームをけん引する。シャープに振り切る打力と足で揺さぶる走力は見もの。市川は、打ってよし、投げてよしの高い能力を見せる左投左打の前田衡が大黒柱。1年生の時から打線の主軸を任され、逆方向にも鋭い打球を飛ばすスイングが光る。

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