「センバツ交流戦」で見逃すなかれ。
密かに注目していた5人の逸材
日本高校野球連盟は、新型コロナウイルスの影響で中止になったセンバツに出場が決まっていた32校を8月、甲子園球場に招いて、各校1試合ずつ交流試合を行なうことを発表した。
正直、今年は「ダメか......」と思っていただけに、この発表には驚いたし、うれしかった。今年のセンバツは、本当に楽しみにしていた。なにしろ、あれだけの逸材が一堂に会する機会などそうはないからだ。
明石商のエース・中森俊介にスラッガー・来田涼斗。秋の神宮大会を制した中京大中京のエース・高橋宏斗。さらには高校通算47本塁打の花咲徳栄の井上朋也に、1年春から星稜の中心選手として活躍する内山壮真。昨年の甲子園でも活躍した履正社・小深田大地や智弁和歌山・細川凌平......。
昨年の奥川恭伸(星稜→ヤクルト)のような、誰もが「目玉」と認めるような選手はいなくても、この先、野球界を代表する存在として活躍していそうな逸材がひしめいている──それが"2020年センバツ"の俯瞰図だった。
だからこそ、センバツ中止が決定してからも「あの選手も見たい、この選手も見たかった......」と未練たらしく大会のガイドブックを眺めていたものだ。
それが今回、各校1試合とはいえ、甲子園で彼らの雄姿を見ることができる。そこで、センバツで密かに注目しようとしていた「5人の逸材」をあらためて紹介したいと思う。
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