令和版「スローカーブを、もう一球」。西武台・増田優真は遊び心で開花 (4ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by kikuchi Katahiro

 その翌日、西武台は関東大会準々決勝で健大高崎(群馬3位)に2対3でサヨナラ負けを喫した。西武台バッテリーは全国区の強打線を相手に奮闘したが、最後は失策で決勝点を奪われている。

 関東・東京地区のセンバツ出場枠は6で、関東大会ベスト8の西武台にも選出の可能性は残る。健大高崎が関東大会チャンピオンになっただけに、善戦した西武台は有力な候補になるだろう。センバツ出場となれば同校にとって実に32年ぶりになるが、最後の枠を争う花咲徳栄(埼玉)には県大会決勝で完敗している。選考は議論を呼びそうだ。とはいえ、もし西武台がセンバツ出場を逃したとしても、今秋に見せた鮮烈な戦いぶりが色あせることはない。

 全国の高校球児のなかには、思うように球速が出なくて悩んでいる投手も多いだろう。そんな投手には増田優真のピッチングを参考にすることと、『スローカーブを、もう一球』を読むことを勧めたい。

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