2018.08.23

2年生投手に実力派がずらり。
スカウトの視線は早くも101回大会

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 夏の甲子園100回大会は、大阪桐蔭の春夏連覇で幕を閉じたが、金足農のエース・吉田輝星(こうせい)の力投や、甲子園で自己最速となる151キロをマークした大阪桐蔭の柿木蓮など、投手陣の活躍が目立った。

 なかでも、ネット裏に陣取ったプロスカウトたちを驚かせたのが、2年生の投手たちである。あるスカウトは「投手に関しては、3年生よりも2年生に将来有望な選手が揃っていた」と語るほどだ。

開幕試合で150キロをマークした星稜の奥川恭伸 創成館(長崎)戦で16三振を奪い、4安打完封した創志学園(岡山)の西純矢の投げっぷりは見事というしかなかった。

 まず、グラブでボールを隠すワインドアップがいい。ここできれいに背筋が伸びるから、軸足で立った時の姿勢が美しく、そのあとのボディーバランス抜群のフォームの連動を生むのだ。

 しかもストレートと変化球がまったく同じ腕の振りで放たれるため、バッターは見分けがつきにくい。さらに、打者に近い位置で変化するため、ストレートと思ってスイングしたら急に曲がり出した……打者にとってはまさにこんな感覚だろう。

 2回戦でガッツポーズを審判に注意されて制球を乱すなど、まだ精神的な脆さはあるが、素材は超一級品。おそらく、来年のドラフトの目玉になることは間違いないだろう。

 左投手なら、横浜の及川雅貴(およかわ・まさき)に目を奪われた。初戦は1イニングだけのマウンドだったが、初球にいきなり145キロをマーク(最速は152キロ)。しかも右打者の懐に食い込むクロスファイアーだ。

 ボールのキレ、ベース上での勢い、なにより左から放たれる150キロのストレートはそれだけで武器だ。このままケガなく順調に過ごせば、及川もまたドラフト上位で消える逸材だろう。