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スカウトも注目の都市対抗が開幕。
プロ即戦力の逸材が東京ドームに集結 (2ページ目)

  • 楊順行●文 text by Yo Nobuyuki
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 東海第6代表と予選をぎりぎり突破のHonda鈴鹿(鈴鹿市)だが、ここにも逸材がそろう。1年目からエースを張った左腕・平尾奎太(けいた)は、大阪桐蔭高時代、藤浪晋太郎(阪神)世代の3番手。IgA腎症という難病で入退院を繰り返し、同志社大でも尾を引いたが3年時に完治。昨年はルーキーの瀧中瞭太(龍谷大)とともに先発の軸を担い、チェンジアップを軸に都市対抗では14回を防御率0.00とアピールした。AWBでも、防御率0.96で最優秀投手に選出されている。今季はなかなか球速が上がらず苦しんだが、最後の第6代表決定戦で10三振完封と上向きだ。

 2年目の内野手・松本桃太郎(仙台大)は、パンチ力と確実性を備えた打撃が持ち味。捕手の柘植世那(つげ・せな)も、健大高崎(群馬)出身でプロ解禁の3年目だ。

 第4日は、東京ガス(東京都)とトヨタ自動車の好カードがある。東京ガスの4番が笹川晃平だ。浦和学院(埼玉)から東洋大を通じて4番を打ち、東京ガスでも1年目から4番を任された。侍ジャパン社会人代表でも4番を務め、昨年のアジア選手権Ⅴに貢献した。二次予選では最初精彩を欠いたが、徐々に復調して「一番うれしい」という打点も5試合で4を稼いでいる。

 高校3年時に日本代表で一緒にプレーした大谷翔平とはオフに食事に行く仲で、「すごく刺激をもらっています。プロに値する選手になるためにも、今年は圧倒的な数字を残したい」とう。東京ガスでは、ルーキーで6勝と昨年社会人の最多勝を記録した臼井浩(中央学院大)も2年目。小柄ながら安定感抜群のエースだ。

 トヨタ自動車には絶対的エース・佐竹功年(かつとし)がいるが、昨年の日本選手権では若い力が躍動した。九州国際大付(福岡)3年夏の甲子園で8強に進出した左腕の富山凌雅(とみやま・りょうが)だ。昨年の日本選手権では、都市対抗ⅤのNTT東日本との準決勝で8回を3安打自責0など、2試合の先発で132/318三振。最速147キロと多彩な変化球が真価を発揮した。

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