明徳義塾・馬淵監督が詳しく語る「松井の5連続敬遠と清宮への対策」 (2ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tamigami Shiro
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

「たとえば1点リードしていて、終盤の8、9回にツーアウト二塁の場面なら、ウチのピッチャーの状態、清宮くんの次の打者である野村(大樹)くんの状態を考えて、どうするか決めます。でも、ノーアウトのときはそんなことはしない。全打席敬遠? そんなことしたら松井に怒られるよ。考えていません」

 ただ、こうも言った。

「試合に入らないとわからんのよ。松井のときだって、最初からあんなことになるとは思ってなかったんやから。状況によって、ああなっただけで......」

 松井の「5打席連続敬遠」については、馬淵監督が指示したタイミングなどが話題になったが、本人の回想では「試合のなかでそうなっていった」ということだ。もちろん、チームの状況も当時と今ではまったく違う。

「あのときはエースが故障して、ウチは背番号8が投げないといけなかったから。今年とは状況が全然違うんよ」

 今年のチームは、秋の公式戦で63イニングを投げ防御率1.00の左腕・北本佑斗と、同じく防御率1.06の右腕・市川悠太というふたりの好投手がいる。清宮への具体的な対策について聞かれた馬淵監督はこう答えた。

「(秋の東京都大会決勝の)日大三高の5連続三振を見たけど、ピッチャーはええ球を投げていた。北本もああいうボールを投げられたらいいけど、あれほどのキレはないかな。ただ、今年はウチも打線がいい。つながりがあるから5、6点の勝負になるはず。だから、あのときとは違うんよ」

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