2015.11.05

桑田・清原も愛した伝説の「PLチャーハン」を知っているか?

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • 牛島寿人●写真 photo by Ushijima Hisato

特集 スポーツの秋、食の秋(2)

 春夏通算37回の甲子園出場を果たし、7度の全国制覇。高校球界のレジェンド校”PL学園”の強さは、全国から優秀な人材が集められただけでなく、厳しい上下関係が支えていたと言われている。なかでも、当時のPLには下級生が先輩の身の回りの世話をする “付き人制度”というのがあり、洗濯やマッサージ、時には食事を作っていたという。その際、先輩からオーダーされるのが野球部に代々伝わる”PLチャーハン”だった。

油の代わりにマヨネーズを使うのが「PLチャーハン」の特徴

 OBたちが”青春時代”を語る中で、しばしば口にする伝説のメニューを、98年夏に松坂大輔を擁する横浜高と延長17回を戦ったメンバーで、のちにプロの世界でも活躍した大西宏明氏に再現してもらった。

 大西氏は2011年に現役を引退し、翌年4月に大阪・心斎橋に焼肉店『笑ぎゅう』をオープンさせた。「PLチャーハンを作るのは久しぶりですね」と笑うと、広々とした厨房で調理をスタートさせた。

「PLチャーハンのいちばんの特徴は、油の代わりにマヨネーズを使うことなんです」と、大さじ2杯分のマヨネーズをフライパンに落とし、手早くごはんと刻んだソーセージを加え炒め始めた。

「具材の基本はソーセージ、ハム、ベーコンのどれかひとつと卵です。とにかく、マヨネーズと卵は絶対に切らしてはいけない。1年生は常に残りをチェックして、学校の敷地内にあるお店で調達していました」

 ところが、なかには冷蔵庫の中から個人で管理している卵を奪う”つわもの”が出現。万が一、具材を盗まれたことが先輩に知られてしまったら……。

「厳しいお仕置きが待っています(笑)。だから、冷蔵庫の中にさらにカギ付きのケースに卵などを入れて守っていました」