【高校野球】いよいよセンバツ開幕。
プロ注目の『高校ビッグ3』を見逃すな! (2ページ目)
昨年秋の神宮大会では4試合で40三振を奪った愛工大名電の濱田達郎。身長183センチ、体重85キロ。左投左打 一方、愛工大名電・濱田のすごさは、ぶれない、動じない、慌てた姿を見たことがないことだ。
「マウンドでは何も考えてないです。負けたくないので、気合は入れているんですけどね」
昨秋の明治神宮大会で打球が足に直撃するアクシデントがあったが、痛そうなそぶりは見せなかった。さらに5日間で4試合目の登板となった決勝では爪を割るアクシデントに見舞われたが、試合が終わるまで周囲に気付かせなかった。
「マウンドで喜怒哀楽を出したらピッチャーじゃない。ビビッて投げるのは、絶対に嫌なんですよ」
もちろん、味方のエラーやミスに腹を立てることもない。
「自分基準の守備力で考えるんです。自分なら無理だから捕れなくてもしょうがない。追いついただけでもすごいなって。連続エラーが出たとしても、そこで抑えるのがエースだと思っています」
イライラするどころか、むしろ見せ場と考えてワクワクする。だから、大量失点もないのだ。
昨秋の愛知県大会は初戦(2回戦)の享栄戦で自らのベースカバー遅れによる内野安打1本だけの8回完封(コールド)。3回戦の安城学園(5回参考)、準々決勝の桜丘戦と2試合連続の無安打無得点を記録すると、準決勝の至学館戦も1安打完封。31回で2安打しか許さないという"別格"の投球を見せた。
数少ない打たれた試合である名古屋地区の東邦戦では、ストレートにタイミングを合わせる相手打線を逆手にとり、球速を落としたストレートで料理。フォームのリズムも変えてタイミングを外した。神宮大会決勝の光星学院戦ではサイドスローも披露。たとえ本調子でなくても、豊富なバリエーションで打ち取る術を持っているのが強みだ。
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