【自転車】TeamUKYOがツール・ド・台湾で示した総合力

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira  プロトンイメージスアジア●写真 photo by Peloton Images Asia

遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・第51回】


 国内ロードレース選手権「Jプロツアー」の開幕戦を制したTeamUKYOは、3月下旬に海を渡り、ツール・ド・台湾に挑んだ。新たな選手を加え、昨年以上に充実した戦力となったTeamUKYOは、アジアの強豪の中でどのようなパフォーマンスを発揮したのか――。

(前回コラムはこちら)

ツール・ド・台湾4日目、雨の山岳ステージで健闘した土井雪広ツール・ド・台湾4日目、雨の山岳ステージで健闘した土井雪広 3月22日から26日まで、TeamUKYOはUCIアジアツアー[2.1](クラス1のステージレース)に分類されるツール・ド・台湾に参戦した。

 台湾、韓国、香港、イラン、オーストラリア、日本といったアジア環太平洋諸国に加え、アメリカやオーストリア、ドイツ、ベルギーなど欧米諸国から、計23ものプロコンチネンタルチームコンチネンタルチームが参戦し、115選手がエントリーした。

 TeamUKYOからは、監督の片山右京を筆頭に、キャプテンの土井雪広、窪木一茂、サルバドール・グアルディオラ、オスカル・プジョル、パブロ・ウルタスンという陣容で臨んだ。全5ステージで争われるレースは、初日が台北市内に設定されたコースを周回するクリテリウム、2日目と3日目は多少の起伏を含む平坦基調のコース、そして4日目が上り勾配の続く厳しい山岳ステージで、最終日の5日目は序盤にアップダウンがあるものの、以後は再び平坦基調となるコース――というプロファイルだ。

 レースに先だち、監督の片山右京は、おそらく4日目の山岳ステージで総合優勝の行方が絞られてくるだろう、と話した。

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著者プロフィール

  • 片山右京

    片山右京 (かたやま・うきょう)

    1963年5月29日生まれ、神奈川県相模原市出身。1983年にFJ1600シリーズでレースデビューを果たし、1985年には全日本F3にステップアップ。1991年に全日本F3000シリーズチャンピオンとなる。その実績が認められて1992年、ラルースチームから日本人3人目のF1レギュラードライバーとして参戦。1993年にはティレルに移籍し、1994年の開幕戦ブラジルGPで5位に入賞して初ポイントを獲得。F1では1997年まで活動し、その後、ル・マン24時間耐久レースなどに参戦。一方、登山は幼いころから勤しんでおり、F1引退後はライフワークとして活動。キリマンジャロなど世界の名だたる山を登頂している。自転車はロードレースの選手として参加し始め、現在は自身の運営する「TeamUKYO」でチーム監督を務めている。

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