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【自転車】片山右京「刺激を与えてくれる外国人選手の存在」 (2ページ目)

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai Keijiro

「ブリッツェンはJプロツアーの王座奪還を狙っているから、シーズン後半は向こうも必死で攻めてくると思います。だから、我々もかなり頑張らないと」

 チーム代表の片山右京も、後半戦の巻き返しに向けてチームの総力を結集し、首位奪回を目指すと語る。

「ホセ(・ビセンテ)やリカルド(・ガルシア)は、欧州遠征の前後にヨーロッパに帰り、Jプロツアーのレースに出ていなかったから(トップとの)点差が開いている。少なくともこの差を、自分たちは今から逆転しなきゃいけない。ブリッツェンは強豪チームだから大勢の選手が上位にくるし、他のチームにも強力な選手たちがひしめいているから、1戦あたりで埋められる点差はどうしても少なくなってしまいます。ただ、我々も絶対に譲れないものがあるので、シーズン後半はレース回数を重ねるごとに確実に上位に入り、首位奪還を目指します」

 前述の第13戦・みやだクリテリウムは、チームJBCFのロイック・デリアックが優勝。TeamUKYOの窪木一茂が2位となり、3位はシマノレーシングの入部正太朗が入った。そして、4位から7位はTeamUKYOの選手が独占し、ホセ・ビセンテ、サルバドール・グアルディオラ、リカルド・ガルシア、土井雪広......の順でゴール。その結果、チームランキングは宇都宮ブリッツェン、個人部門も増田成幸(宇都宮ブリッツェン)がトップを守り抜いたが、TeamUKYOの面々が揃って上位フィニッシュを果たしたことで、首位との差は着実に縮まっている。

 第13戦のレースリザルトを見ると、7月からTeamUKYOに新加入したスペイン人選手のグアルディオラが、期待に違(たが)わぬ活躍を披露したことがよく分かる。先ごろの欧州遠征レースは、TeamUKYOとグアルディオラが合流する初めてのレースとなったが、そのボルタ・ア・ポルトガル(※)でグアルディオラはアシストとして優れた働きを見せ、最後は土井雪広から少し遅れて総合50位でフィニッシュを果たしている。

※ボルタ・ア・ポルトガル=毎年8月に行なわれる、ポルトガルを1周するステージレース。

 グアルディオラは欧州のレースを数多く体験してきただけあって、「プロのアシストに徹している」と、片山右京は彼の走りを高く評価している。

「サルバドール(・グアルディオラ)は、すごくいい。彼はホントにプロフェッショナルで、献身的で、空気も読んで、レース展開や走り方をすべて分かったうえでチーム全体の『和』を大切してくれる選手です。人間的にも素晴らしく、彼のおかげでチームワークがどんどん育ってきた。

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