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【自転車】片山右京「刺激を与えてくれる外国人選手の存在」

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai Keijiro

遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・第21回】


 2014年シーズンのTeamUKYOには、ホセ・ビセンテとリカルド・ガルシアというスペイン出身の実力派オールラウンダーが在籍している。それに加え、7月から新たにサルバドール・グアルディオラという26歳のライダーも合流した。彼ら外国人選手は、チームにどんな影響を与えているのか?

(前回のコラムはこちら)

2013年の個人総合覇者、TeamUKYOのホセ・ビセンテ2013年の個人総合覇者、TeamUKYOのホセ・ビセンテ 8月31日の第13戦・みやだクリテリウム(長野県)から、Jプロツアーの2014年シーズン後半戦がスタートした。

 日本の夏は近年、ときに東南アジア諸国を上回る苛酷な暑さになることも珍しくない。長時間に渡って屋外を走行する――、という競技の特性上、選手やレース関係者の健康を配慮し、Jプロツアーはしばらく中断期間となる。1年で最も暑い時期が過ぎたとはいえ、それでも例年のみやだクリテリウムは、残暑が厳しい中で開催される。だが、幸いにも今年の暑さは比較的穏やかで、TeamUKYOの選手たちはシーズン連覇の足がかりを固めるべく、8月31日のレースに臨んだ。

 サマーブレイク前、シーズン第12戦終了段階でのJプロツアー・個人部門ランキングは、宇都宮ブリッツェンの増田成幸がリード。ランキング首位の選手が着用するルビーレッドジャージは、増田が保持する形で推移してきた。また、チーム部門でも、ブリッツェンが首位に立っている。

 2013年に個人部門とチーム部門の両タイトルを制覇したTeamUKYOは、今シーズン、春から初夏にかけて首位に立った時期はあるものの、7月以降は欧州遠征で選手たちがJプロツアーの数戦を欠場したこともあり、トップの座から陥落した状態で後半戦を迎えた。

「(チーム部門)2位なので、このままではマズいですね」

 TeamUKYOゼネラルマネージャーの桑原忠彦は、やや苦笑気味に話す。

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著者プロフィール

  • 片山右京

    片山右京 (かたやま・うきょう)

    1963年5月29日生まれ、神奈川県相模原市出身。1983年にFJ1600シリーズでレースデビューを果たし、1985年には全日本F3にステップアップ。1991年に全日本F3000シリーズチャンピオンとなる。その実績が認められて1992年、ラルースチームから日本人3人目のF1レギュラードライバーとして参戦。1993年にはティレルに移籍し、1994年の開幕戦ブラジルGPで5位に入賞して初ポイントを獲得。F1では1997年まで活動し、その後、ル・マン24時間耐久レースなどに参戦。一方、登山は幼いころから勤しんでおり、F1引退後はライフワークとして活動。キリマンジャロなど世界の名だたる山を登頂している。自転車はロードレースの選手として参加し始め、現在は自身の運営する「TeamUKYO」でチーム監督を務めている。

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