【新車のツボ154】スズキ・スーパーキャリィ、免許に優しい無敵のアシグルマ (4ページ目)
現代ではコンパクトカーのちょっとしたスポーツモデルですら、性能をマジで引き出そうとすると制限速度を軽く超えるし、一般道で走るかぎりはクルマの限界性能はそれよりはるか上にある。しかし、軽トラは街中を交通の流れに乗っているだけでも「正しく運転してこそ、クルマは気持ちよく走るもの」という昔ながらの真実を、自然と如実に教えてくれる。極端に言うと、サーキットで走るスーパーカーと同じツボを、軽トラはそこいらの交差点で味わえるのだ。
まあ、そのぶん高速道路ではそれなりにうるさいし、乗り心地もドシバタ揺すられる。だが、高速を80~100km/hで走るだけで、これだけ充足感が得られるのは今や軽トラくらい。それに一般道では50km/hくらいで騒音と乗り心地が釣り合ってしまうので、それ以上のスピードは明確に意図しないと出したくならない。そんな免許にも優しい軽トラは、まさに無敵のアシグルマなのだ。
【スペック】
スズキ・スーパーキャリイX
全長×全幅×全高:3395×1475×1885mm
ホイールベース:1905mm
車両重量:770kg
エンジン:直列3気筒DOHC・658cc
最高出力:50ps/5700rpm
最大トルク:63Nm/3500rpm
変速機:5MT
JC08モード燃費:18.8km/L
乗車定員:2名
車両本体価格:110万2680円
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