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【新車のツボ138】マツダCX-5、
見た目はほぼ同じも、乗ってビックリの新型 (3ページ目)

  • 佐野弘宗●取材・文・写真 text&photo by Sano Hiromune

 まあ、そこはあくまでクルマだから"念"で機械がよくなるはずもなく、実際は前記のように「アナをとことん突き詰める」みたいな地道な物理の結集である。

 いずれにしても、新型CX-5は魅力のベクトルは初代そのままに、なんというか、値段が100万円くらい高くなったように錯覚するクルマなのだ。もちろん、実際の価格は初代と実質的には同等といっていい。

 CX-5といえば発売以来、ディーゼルエンジン車がいちばん人気で、新型でもディーゼルとは思えないバツグンの静かさが自慢ではある。しかし、クルマ全体の高級感がここまで増すと、個人的にツボったのは、ディーゼルより手ごろなガソリン車。200万円台後半の値札をさげる2.0リッターモデルだった。

 今のマツダはグレードによって細部をわざとショボく見せるズルい小技は使わないので、この安価な2.0リッターでも内外装の仕立てはまったく安っぽくない。もちろん、自慢のステッチもホンモノである。

 今回の取材車はそんな2.0リッター車に自慢の自動運転系安全機能をフル装備した"20Sプロアクティブ"というグレードで、さらに電動式の運転席シートやシートヒーター、ステアリングヒーターをセットにしたパッケージオプションが追加されていたが、それでも合計価格はまだ300万円に届かないのだ。

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