宮司愛海アナが竹下陽平アナに聞く。宮里藍選手インタビュー秘話 (3ページ目)

  • 佐野隆●写真 photo by Sano Takashi

宮司 そうですよね。そのNEC軽井沢72が先日、今季の国内女子ツアー第2戦として開催されました。コロナ禍のなか、竹下さんは現場に行かれて、どんなところに例年との違いを感じましたか?

竹下 空気感は全然違いましたね。

宮司 ギャラリーがいないですしね。

竹下 この大会は特に、お盆の時期の軽井沢でやるので、(例年なら)ものすごくギャラリーが多くてザワザワしているのに、それがない。今年、優勝争いを演じた有村智恵選手(4位)にインタビューした時も、「どれだけバーディーを取ってもギャラリーの拍手がないので、ちょっとノッていきづらいところがあった」と話されていました。

宮司 ギャラリーがいることで、いい緊張感が生まれることもありますよね。

竹下 やっぱり、プロスポーツは見る人がいてこそなんだなって、今の時期、改めて感じています。

宮司 今回、NEC軽井沢72を中継するにあたっては、制作スタッフ全員がPCR検査を受けたと聞きました。

竹下 中継スタッフに限らず、現場に入る関係者全員が受けているので、安心感はありました。でもね......、ちょっと話が逸(そ)れるかもしれないけれど、出張先では、仕事が終わったあとに、みんなでご飯を食べに行くこともあるじゃない?

宮司 ありますね。

竹下 それができないんですよ。試合後はそれぞれがお弁当を渡されて、ホテルの部屋で夕食。

宮司 しかも、ひとりで(苦笑)。

竹下 ホテルはひとり一部屋だからね。

宮司 スポーツ中継の現場だと、みんなで食事して、その場で総括したことが次の日や次の大会につながったりするわけじゃないですか? 実はそういう場とコミュニケーションが意外と大事だなと感じることもあるんですが......。でも、今年はコロナウイルス感染症対策が第一ですから。

竹下 「今日はあそこがよかったよ」とか、「あそこはこうしたほうがよかったな」とか。みんなで会話をして、ブラッシュアップする場がないことは残念だったけど、今は仕方ないと思うよ。

 あと、NEC軽井沢72の場合は、出場選手に対しても、プラス一人しか入れなかったので、ガラーンとしていましたね。クラブメーカーの人とか、マネジャーとか、それこそ選手の家族とかも入れないので。

宮司 7月に石川遼選手、渋野選手がスペシャルチャリティマッチを行なっていましたが、その際も、選手自らがバッグを担いでいましたね。

竹下 ある意味、新鮮だよね。プロの人もそう感じていると思います。

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