投資について学ぶ高校の野球部生徒が株式投資にチャレンジ? 「つみたてNISAって何?」 (2ページ目)
【高校生向けの投資コンテンツも】
奥野「N高にしても、堀江貴文氏が主宰しているゼロ高にしても、とてもいい試みだと思うんだ。なぜなら、学校の先生ってどうしても『お金は汚いもの』という教え方になってしまいがちでしょ。前にも言ったと思うんだけど、お金は『ありがとう』の印なんだ。そもそも、そこを出発点にしないと、金融教育は始まらない。
ただ、これらの授業でちょっと不満なのは、時間軸が短いことなんだよね。たとえばN高の場合、生徒に20万円を渡して、それを1年間でどれだけ増やせるかということなんだけど、株式投資で1年というのは、典型的な短期投資なんだ。
企業が付加価値を生み出し、それが株価に反映されるのを投資家として実感するには、短くても5年、できれば10年はほしい。といっても、高校は3年間しかないから、そこはやむを得ないところなんだけどね。
もし、投資に興味があるなら、他にもいろいろなコンテンツがあるよ。たとえば投資信託協会という社団法人が運営している『投資信託協会チャンネル』という、YouTubeコンテンツがあるんだけど、ここには『16歳の自分に教えたいお金との正しい付き合い方』とか、『高校生に必要な金融リテラシー』のような、君たちが投資について学ぶのに適しているコンテンツがあるから、興味があるなら一度、見てごらん」
鈴木「わかりました。一度、見てみます。で、20万円を100万円にするにはどうすれば・・・・・・」
由紀「それ、奥野先生に聞く話かなぁ」
奥野「20万円を100万円にするためには、将来にわたって、たくさんの『ありがとう』を積み上げていける会社の株式に投資することなんだけど、それを見つけるために、プロと言われている投資家が毎日、必死になってリサーチをしているんだ。そんな会社が簡単に見つかるなら、誰でもお金持ちになれるんだけど、現実にそうなっていないことを考えて、企業を発掘するのはとても難しいことがわかるよね。
だから、鈴木君や由紀さんのように、これから投資を始めようとしている人にとっては、君たちの代わりにプロの運用者が投資先を探して、たくさんの企業に投資してくれる『投資信託』と呼ばれる金融商品を買うのが、合理的なんじゃないかな。投資信託なら1万円とか5000円、あるいは1000円という少額資金で投資ができるし、最近、話題になっている『つみたてNISA』という制度を使えば、運用によって得られる収益に対して課税されずに済むんだ」
鈴木「投資信託? つみたてNISA?」
由紀「それらを使うとお金って増えるんですか?」
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