佐々木朗希、田中碧、三笘薫らアスリート取材の裏側をTBS近藤夏子アナが語る。発見した意外な一面とは? (2ページ目)

  • 池田鉄平●文 text by Ikeda Teppei
  • 山本雷太●撮影 photo by Yamamoto Raita

欠かさずつけている反省ノート

 番組が終わったあとには反省ノートを書きます。今日もさっき『S☆1』の反省ノートを、オンエアを見返しながら書いていました。いろいろ書いてありますよ。スタジオでのやりとりもそうですし、この選手についてこの部分に触れて紹介すればよかった、というような反省も書きます。

この記事に関連する写真を見る たとえば、この間、千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手の企画があったんですが、スタジオで「近藤さん、実際に佐々木投手の話を聞いていかがでしたか?」って聞かれた時に、番組の尺を気にしてVTRを見た感想を交えて答えられなかった。とっさに思ったことを言えたらよかったな......とか。

 反省とともにゲストや出演者に関するメモも書き込みます。サッカー選手にインタビューした時は、「南野拓実選手が関西弁だった、そうだ、ずっと大阪だったもんな」とか「伊東純也選手はやっぱり金髪だった、でも宣材写真では黒髪だな」とか(笑)。ノートには、その日の台本も貼りつけています。

 スポーツの知識に関しては、まだまだ勉強中ですし、わからないことも多いです。スポーツを伝える側として意識していることは、その選手の人柄や素の部分を伝えていけたらいいなとすごく思っています。

 素の部分や意外な一面を知ると、試合で見た時のギャップを感じられますし、ふだんすごく努力をしてるから活躍できるんだ、といった内面的な部分を伝えたいですね。あと笑顔です! 普通の表情や言葉をよりフラットに伝えていきたいなと。

 だからこそ、準備がものすごく必要だなって感じています。カメラの回っていないところでもSNSの投稿を話題にしてみたり、好きな食べ物を聞いてみたりと話をしています。そういうなんでもない話もけっこう大切にしていますね。

 アスリートの方々とお話できるのは、うれしい反面、ものすごく緊張もするんですよ。私なんかが話を聞きに行って大丈夫かな......と思ったり。でも、「こんにちは! よろしくお願いします」から入って、直接的な質問じゃない話から入っていくと、皆さんすごく優しいし、話も慣れてらっしゃるので、こちらが変な質問をしてしまっても、ちゃんと答えてくださいます。

 ですから、ただ質問するだけにならないように。カメラが回ってなかろうが、ちゃんと「会話」をしようと心がけています。

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