確立されたトレーニングは「全部無視」。横川尚隆は自己流5年でボディビルの日本一になった (4ページ目)

  • 石塚隆●取材・文 text by Ishizuka Takashi
  • 會田園●撮影 photo by Aida Sono

――そういうものなんですね。横川さんはタレント活動をされていますが、ボディビルの競技者として今後の目標などありますか?

「競技者としては特にないんです。というのも日本選手権で優勝したことで資格が発生して日本初のプロになれたんです。だけど、国内の試合はアマチュアが対象なので出場できない。ならば海外でという話になるんですけど、飛行機は怖くて乗れないし、今はコロナもありますからね。本当は日本一になったら引退しようと思っていたんですけど、せっかくだからとプロビルダーになっちゃったもんで(笑)」

――ははは、さすがですね。

「まあでも今、ボディビルやフィットネスってたくさんの人から注目を浴びているじゃないですか。ジムにもたくさんの人が通っているし、やったらやっただけ目に見えて自分に返ってくるのが魅力なんですよね。すごく自分自身の成長を感じることができる。YouTubeとかで魅力を発信したりする人がいたり、あるいは僕みたいな人間がメディアに出ることで、ボディビルのことを知ってもらえたらなって思っているんです」

――なるほど。普及にも力を入れていきたいと。

「そうですね。だから今、若い選手が出るアマチュアの大会とかに僕が賞金を出したりしているんです。基本的にボディビルの大会は賞金が出ないので、少しでもモチベーションになってくれたらいいなと思っています。まあ賞金を出すのはいいんですけど、結構僕の生活が大変になっちゃって(笑)。

 あと自分でプロデュースしたプロテインを販売したんですけど、ボディビルに興味がなくても僕のことを応援してくれる人が買ってくれて、少しでも身体作りの役に立ててもらえたらうれしいなって。肉体だけではなく、精神も鍛えられるし、ストレス発散にもなる。絶対におすすめなので、ぜひボディビルにトライしてください!」

Profile
横川尚隆(よこかわ・なおたか)
1994年7月10日生まれ、東京都出身。
日本人初のIFBBエリートプロボディビルダー。2019年、本格的に体を鍛え始めてわずか5年というスピードで「JBBF 日本ボディビル選手権」優勝を果たす。その鍛え上げられた体と天然な発言が相まって話題となり、テレビを中心に活躍中。最近はプロテインのプロデュースをするなど幅広く活動している。

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