土屋太鳳が考えるシアワセの形。シンデレラのような結婚はできない!? (2ページ目)
結婚の条件は「おいしい」と「笑い」のツボが一致すること
序盤は、ナチュラルテイストだった小春の服装が、大悟と出会い、気分が高揚するように、洋服やメイクも色づいていく。さらに結婚後は紫やボルドーで裕福さと小春が抱えるプレッシャーが表現されるなど、小春の心情とリンクするように劇中の色彩が変化していくのも、作品の見どころのひとつ。
「中盤以降、寝室のベッドの色や、小春が着る服の色がどんどん濃くなっていくんです。演じる私としては、気持ちを切り替えやすくて助かりました」
また完成した映画を見て、ときには厳しいことも言い合える友人関係が大事だと実感したそう。
「小春が友達と本音をぶつけ合うシーンを見て、こういう友達って大事だよなって感じました。相手を幸せにしてあげたいとか、何かしてあげたくても、自分の思いを飲み込んでしまうのはダメだなって。相手に厳しいことを言ってあげるのも、言ってもらうのも大事ですよね。
それに小春は、言いたいことは友達じゃなくて、大悟さんに言うべきだったなって。依存と愛情は紙一重だと思いますが、私は将来、ちゃんと話し合いができる家族を作りたいなって思いました」
劇中、小春の友人が、「シンデレラは、足のサイズしか知らないのに、結婚して大丈夫?」と話すシーンがあり、お伽話への斬新な視点にハッとさせられる。何を大切にして結婚するかは人それぞれだが、土屋さんが結婚相手として譲れない条件は、「おいしい」と「笑い」のツボが一致することだそう。
「この間、食べたサムギョプサルがおいしかったんです。サンチュにお肉やキムチを巻いて食べるときに、"モヤシを入れたの、最高(笑)!"とか、おいしいと思うものが一緒の人がいいですね。あとは、テレビを見ているときに、同じところで笑ったり、同じことを思ったり」
小春は、王子様のような大悟と運命的に出会い、1カ月で結婚する。土屋さんにとって、出会って1カ月での結婚はアリなのだろうか。
「いや、私はないと思います(笑)。家族でも、すべてを理解するのは難しいのに、1カ月で他人を理解するなんて、絶対難しいと思います。そういう決断をする方もいますけどね」
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