2021.01.01

『キャプテン翼』が連載開始から40年。鷲見玲奈が高橋陽一に聞く作品秘話

  • 伊藤 亮●文 text by Ito Ryou
  • 細野晋司●撮影 photo by Hosono Shinji


鷲見玲奈連載:『Talk Garden』 第5回

ゲスト:高橋陽一(漫画家)

第6回(対談後編)はこちら>>

昨年から始まった鷲見玲奈さんの対談連載企画もめでたく2年目に突入。これまでのゲストとは趣向を変えて、今回は、今年で連載開始からなんと40年!を迎えた『キャプテン翼』のマンガ家・高橋陽一先生が登場。現在も『キャプテン翼マガジン』(集英社)にて精力的に執筆を続けている。幼い頃から作品の大ファンだったという鷲見さん。先生を前に緊張気味に対談が始まった...。

『キャプテン翼』の作者・高橋陽一先生に、作品について聞いた鷲見玲奈さん『キャプテン翼』の作者・高橋陽一先生に、作品について聞いた鷲見玲奈さん

鷲見 『キャプテン翼』は父親が持っていたコミックを小学生の頃から読んでいました。今回はお会いできて本当に光栄です。

高橋 ありがとうございます。

鷲見 じつは私も兄の影響で小学生の頃からサッカーをしていました。家では自然と『キャプテン翼』を読むようになったのですが、必殺技をよくマネしていました。「オーバーヘッドキック」に「ヒールリフト」......翼くんのようにゴールポストを使って高く飛びながらシュートするのが夢でした。ついマネしたくなってしまうのですが、あのような技の数々は、どうやって考えつくものなのなんですか?

高橋 取っ掛かりは「こんなことができたら楽しいだろうな」という想像からです。実際にはできないのですが、できそうなギリギリの線をイメージします。マンガでなら描いても許されるであろう範囲を意識していますね。空手やプロレスなど、ほかのスポーツからインスピレーションが湧くこともあります。

鷲見 空手は、まさに若島津(健)くんの技に応用されていますよね。描く際に、実際に身体を動かしたりはするのですか。

高橋 動いたりはしませんが、イメージは膨らませます。例えばプロレスを見ていてすごいドロップキックを目撃したら、"今のフォーム、カッコよかったから今度描いてみよう"と感じたり。他のスポーツも同様の視点で観ています。

鷲見 例えば、急に身体が投げ出されるシーンでも、ちゃんとなぜそうなったかも描かれているので納得がいきます。技の発想ひとつとっても大変だと思うのですが、先生は1981年から連載を初めて2021年で40年目を迎えました。これだけ描き続けるパワーの源は、いったいどこからくるのでしょう。

高橋 若い頃は、若さに任せて自然とエネルギーが出ていましたが、最近はもう...絞り出している感じですね(笑)。