青木アリエが語る陸上を嫌いになりかけた2025年「やっている意味がわからなくなってしまいました」 (3ページ目)
チームのサポート役として会場にも帯同していた青木は、その2レースをスタンドから観戦していたという。
「走りたかったという気持ちはもちろんありました。一方で、日本代表チームとしては応援していました。応援したい気持ちと自分は走れなかった悔しさのなかで、気持的には"無"というか、何も考えられませんでした」
世界陸上後のオフ期間に少しずつ元気を取り戻した青木アリエ photo by Naozumi Tatematsuこの記事に関連する写真を見る 大会が終わっても、しばらくは立ち直れなかった。
「陸上をやっている意味がわからなくなってしまいました。このシーズンは世界陸上を目標に頑張ってきたというのもあったので、『もう陸上はいいかな』という感じになっていました」
幸いだったのは、世界陸上の開催が9月だったこと。あと1カ月ほどすれば陸上部がシーズンオフに入るタイミングだった。
「1カ月間耐えればいいんだと思い、気持ちは全然入っていなかったけど、とりあえずみんなと一緒に練習に参加していました」
日体大陸上部の決まりもプラスに働いた。
「オフの期間は毎年3年生が決められるので、私たちの代が決められたんです。今季は大会がシーズン前半に固まっていて、後半はみんな『モチベーションが持たない』と言っていて、もう1回気持ちを作り直そうということで、今までで一番長い4週間になりました。
筋トレは好きなのでやっていましたが、陸上の道具は目に見えないところに全部隠したし、普段は部則が厳しくてネイルもダメだし、練習を考えたら学校に私服で来ることも滅多になかったので、その4週間はおしゃれをしたり、旅行にも行きました」
その4週間の間に、折れかけていた陸上への思いにも変化があった。
「スパイクをまったく見ない日が4週間もあると、ちょっとずつ『走りたいな』という気持ちが出てきていました。それで『陸上自体は嫌いになってないな』というのを再確認できました」
Profile
青木アリエ(あおき・ありえ)
2004年6月2日生まれ。静岡県出身。
中学生から陸上を始めて、東海大翔洋高校進学後、400mをメインに取り組み始め、徐々に記録を伸ばし、日体大3年で出場した静岡国際で日本記録を超える51秒71のタイムを出した。ペルー国籍からの帰化前だったため、日本記録にはならなかったものの、多くの注目を集めた。
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