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【箱根駅伝2026】大物ルーキー・鈴木琉胤(早稲田大)が箱根に刻んだ規格外の4区区間賞 「圧倒的な個」を磨き、さらなる高みへ

  • 和田悟志●取材・文 text by Satoshi Wada

ヴィンセントの区間記録に1秒に迫る走りを見せた早大・鈴木琉胤 photo by AFLOヴィンセントの区間記録に1秒に迫る走りを見せた早大・鈴木琉胤 photo by AFLO

世代ナンバーワン選手としての資質を存分に発揮した快走だった。早稲田大の鈴木琉胤(1年)は4区区間賞を獲得。区間新記録にあと1秒まで迫ってみせた。「シン・山の神」の激走に隠れる形となったが、その存在感が放つ輝きは、来季以降へのさらなる成長曲線へと続いていく。

早大は今春も有力な選手が入学予定。だが、鈴木は「圧倒的な個」を磨くことで自身をより高みに、そしてチームの一員として箱根制覇に貢献するつもりだ。

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【衝撃の箱根デビューの価値】

 今年の箱根駅伝で、総合優勝を目標に掲げていた早稲田大は4位に終わった。ただ、前回と同じ順位でも、前回以上に存在感は示したと言えるのではないだろうか。

「いろいろ課題はありましたが、先頭の景色は見ることができましたし、区間賞もひとつ獲れたので、確実にチームとしては成長しています」

 早大の花田勝彦駅伝監督がこう口にしたように、今回の箱根では見せ場を作った。

 チーム唯一の区間賞を獲得したのが、4区を担った1年生の鈴木琉胤(るい)だ。

「1年間このチームでやってきて、4年生の思いをすごく感じていましたし、白石さん(幸誠、主務)が後ろ(運営管理車)にずっといてくれたのも心強かったです。都大路(全国高校駅伝)の最後の3kmもそうでしたが、自分じゃない誰かが走っているような感じがして、めっちゃ、楽しかったです。いろんな人の顔が思い浮かびながら、20.9kmを楽しく走れました」

 鈴木は初めての箱根路をこう振り返る。

"スーパールーキー"の肩書きに偽りはなかった。前回、太田蒼生(GMOインターネットグループ、青山学院大OB)が打ち立てた日本人最高記録を一気に23秒も更新。さらには、イェゴン・ヴィンセント(Honda、東京国際大OB)の持つ区間記録にあと1秒と迫り、区間歴代2位となる1時間00分01秒で走りきった。

「僕は風の恩恵を受けましたから」

 鈴木は謙虚に受け止めているが、箱根路に残したインパクトは大きかった。5区の黒田朝日(青学大4年)の爆走にすっかり話題を奪われたが、それがなかったら、もっと大騒ぎされていただろう。

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著者プロフィール

  • 和田悟志

    和田悟志 (わだ・さとし)

    1980年生まれ、福島県出身。大学在学中から箱根駅伝のテレビ中継に選手情報というポジションで携わる。その後、出版社勤務を経てフリーランスに。陸上競技やDoスポーツとしてのランニングを中心に取材・執筆をしている。

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