田中佑美の「もうひとつの顔」 陸上100mハードラーがユニフォーム姿から華麗に変身! (5ページ目)
【出場できなくて悔しかったオレゴン世界選手権】
── 目標にしつつも届かなかった東京オリンピックは、どんな心境で見ていたのでしょうか。
「実際に自分がその舞台に立つビジョンがあまり浮かんでいなかったので、あまり悔しいとは思えなかったかもしれないですね。
ただ、その翌年(2022年)のオレゴン世界選手権は、周りに出場する選手がいましたし、自分もポイント(※)さえ足りていれば出場できていた。なので、出場できなくて悔しかったです」
(※=オリンピックや世界選手権に出場するには、参加標準記録をクリアするか、各大会で獲得したポイントによるワールドランキングにおいてターゲットナンバー『出場人数枠』内に入らなければならない)
世界大会への出場権を逃し、「悔しい」という感情が湧くようになったことこそ、田中の目線が高くなった証と言えるだろう。
そして、既述したとおり、社会人3年目の昨シーズンに、ついにシニアでも世界大会のスタートラインに田中は立った。
(後編につづく)
◆田中佑美・後編>>日本人4人目の12秒台は通過点「ビビらずに勝負したい」
◆田中佑美「ファッション&メイクアップ」ビューティphoto&競技プレー写真>>
【profile】
田中佑美(たなか・ゆみ)
1998年12月15日生まれ、大阪府出身。中学から100mハードルを始め、中学3年の万博ナイター陸上競技大会ユースハードルで大会記録を更新。関西大学第一高ではインターハイを連覇し、第9回世界ユース選手権に日本代表として出場する。立命館大学では関西インカレ4連覇、2019年には日本インカレ優勝。2021年4月より富士通に所属し、2022年の日本選手権で3位、2023年世界選手権(ブダペスト)日本代表、2023年のアジア大会で銅メダルを獲得する。Instagram→Tanaka Yumi(@yu____den)
<スタッフ>
山﨑静香●スタイリスト、吉崎沙世子(io)●ヘア&メイク、動画撮影&制作●市川陽介、動画ディレクター●池田タツ(スポーツフォース)
<衣装クレジット>
ジャケット¥107800、ドレス¥36300/ボウルズ(ハイク)、ビーズキャミソール¥42900/ミュラー オブ ヨシオクボ、グローブ¥25300/ピーアールワントーキョー(ツヨシヤオ)、ピアス・靴/スタイリスト私物
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著者プロフィール
和田悟志 (わだ・さとし)
1980年生まれ、福島県出身。大学在学中から箱根駅伝のテレビ中継に選手情報というポジションで携わる。その後、出版社勤務を経てフリーランスに。陸上競技やDoスポーツとしてのランニングを中心に取材・執筆をしている。
【写真】田中佑美「ファッション&メイクアップ」ビューティphoto&競技プレー写真
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