箱根駅伝予選会を勝ち上がったチームの戦力図 シード権を狙う上位の古豪や新興勢力たち (2ページ目)

  • 酒井政人●文 text by Sakai Masato

【帝京大学】

全日本は3区終了時で5位。箱根のシード校に返り咲けるか

 前回大会は13位に終わり、6年ぶりに予選会からの出発になった。9月に13人がコロナに感染したものの、経験者のいない箱根予選会を3位で通過した。全日本は12位に終わったが、4区・西脇翔太(4年)が熱中症で区間22位に沈んだのが大きかった。ただ、2区・山中博生(3年)が区間7位、3区・柴戸遼太(2年)が区間6位と好走。3区終了時で5位につけたのは評価できるだろう。

 山中は1万m記録挑戦競技会で28分35秒65の自己ベストで全体トップを飾っている。予選会チームトップの福田翔(3年)も往路の候補。2年連続で1区を務めている小野隆一朗(4年)は予選会を欠場したが、最後の箱根には間に合った。経験者のいない"山"区間をうまく乗り切れば、シード権が見えてくる。

【日本体育大学】

予選会を4位通過で連続出場を継続

 予選会を4位で通過し、初出場からの連続出場を「76」に伸ばした。前回は1区・山崎丞(2年)が9位でスタートするも、4区と5区で大苦戦して往路は18位。復路は11位とまずまず安定感のあるレースを見せたが、総合順位は2年連続の17位に沈んだ。

 1万mで28分23秒69を持つ山崎が5区の候補に挙がっており、箱根予選会で1時間2分台をマークした山口廉(3年)と大森椋太(4年)も往路を任されることになりそうだ。前回3区を区間10位で走った漆畑徳輝(4年)、同4区の分須尊紀(3年)も前回の経験を生かしたい。あとは初出場組がどこまで走ることができるのか。劣勢が予想される1、2区で出遅れを最小限に抑えて、3区からじわじわと順位を上げていきたい。

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