「そのうち早稲田がくるな」、青学大・原晋監督や駒澤大・大八木弘明監督の激励を実現へ。花田勝彦監督が考える、箱根駅伝6位からの強化プラン (3ページ目)
──次回は、100回の記念大会になります。今回以上のインパクトを残せるでしょうか。
「100回大会も今回同様、早稲田はまだ優勝を狙いますと言えるチームではないと思います。これから地道に練習を積み重ねて、来年の箱根を迎えた時、今年以上の想定タイムが立てられ、なおかつ今回の青学大が山でブレーキしたり、國學院大のエースが出られなかったり、上位校にそういうミスやアクシデントが起きたら往路のどこかではトップに立てるかもしれない。その可能性が見えるチームを作っていかないといけないと思っています」
──他校の力を、どう見ていますか。
「駒澤大は数名の主力を抜いたなかで優勝していますし、中央大も今回箱根を走った選手が揃っているので非常に強い。優勝経験のある青学大、國學院大もチーム状況がいい、順天堂大には三浦(龍司・3年)君がいます。この5強の構図は、次回も変わらない。ただ、今回については、どこの大学も早稲田をライバルと思っていなかったと思うんです。でも、来年の箱根駅伝を迎えた時、自分たちが優勝や3位以内とか言うのではなく、周囲が早稲田はひょっとしたら3位以内にくるかもねって言われるような状況を作っていきたいですね」
──今年の6位で他校が早稲田を見る目が変わったと思います。
「都道府県駅伝で、青学大の原(晋)監督や駒澤大の大八木(弘明)総監督にお会いした時、『そのうち早稲田がくるな』と冗談めいた感じで声をかけていただいたんです。今は、2校とも背中が遠くに見えている感じですが、もう少し本気になってもらえるようにチームを強くしていきたいと思っています」
著者プロフィール
佐藤 俊 (さとう・しゅん)
1963年北海道生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、出版社を経て1993年にフリーランスに転向。現在は陸上(駅伝)、サッカー、卓球などさまざまなスポーツや、伝統芸能など幅広い分野を取材し、雑誌、WEB、新聞などに寄稿している。「宮本恒靖 学ぶ人」(文藝春秋)、「箱根0区を駆ける者たち」(幻冬舎)、「箱根奪取」(集英社)など著書多数。
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