2021.06.14

箱根駅伝シード校の戦力をチェック。王者の強さが際立つ今季の勢力図

  • 酒井政人●文 text by Sakai Masato
  • photo by Naoki Nishimura/AFLO SPORT

関東インカレから見る大学駅伝の勢力図 前編

 5月の関東インカレは箱根駅伝を目指すチームにとって「前半戦の最大目標」だ。各校1種目最大3人が出場して、男子は1部と2部に分かれてレースが実施される。

 2種目を兼ねる選手もいるため、長距離3種目(5000m、10000m、ハーフマラソン)に出場できるのは各校6~8人ほど。駅伝では主力として活躍が期待される選手たちになる。今年は5月20~23日に相模原ギオンスタジアムで行なわれた。その結果から、現時点での「戦力」をチェックしてみたい。

 箱根駅伝のシード校(10位以内)では、関東インカレ2部に出場した王者・駒澤大がとにかく強かった。

関東インカレ2部の5000m、10000mで日本人トップになった駒大2年の唐澤拓海関東インカレ2部の5000m、10000mで日本人トップになった駒大2年の唐澤拓海 この記事に関連する写真を見る  5月3日の日本選手権10000mでは、田澤廉(3年)が日本人学生歴代2位の27分39秒21で2位、鈴木芽吹(2年)が同3位の27分41秒68で3位に食い込んだが、関東インカレでは正月の箱根駅伝に出られなかった唐澤拓海(2年)が大活躍。2部の長距離2種目で日本人トップ(共に全体3位)に輝いた。10000mは1部、2部を含めて日本人歴代最高となる28分05秒76をマーク。5000mは鈴木芽吹とのラスト勝負を制している。

「箱根王者の選手として、最低でも日本人トップはとらないといけないと思ったので素直にうれしいです。自分も芽吹のように戦えるんじゃないかなと自信になりました。学生駅伝では、主要区間で区間賞争いできるような選手になりたいです」と唐澤。今季は5000m(13分40秒90)と10000m(28分02秒52)で自己ベストも大幅に更新しており、駅伝でも"エース級"の活躍を見せるだろう。

 ハーフマラソンでは花尾恭輔(2年)が2位、佃康平(4年)が7位、山野力(3年)が9位と、箱根Vメンバーが結果を残した。なお関東インカレを回避した田澤は、6月6日に行なわれた「Denka Athletics Challenge Cup2021」(新潟・デンカビッグスワンスタジアム)の10000mに出場。東京五輪参加標準記録(27分28秒00)には届かなかったものの、27分52秒52でトップを飾っている。駒大はエース力が高く、選手層も厚い。悲願の「駅伝3冠」に向けて、チーム作りは順調に進んでいる。