箱根予選会で立教大に強豪校の壁。
それでも監督の強化策に成果はある (3ページ目)
箱根予選会は、レース前に上野監督が懸念していた「スタミナ不足」が如実に出てしまった。各選手とも、最初5キロのラップとラスト5キロのラップを比較すると、1分近く落としている。
また、上位の大学とは力の差を見せつけられた格好となった。
今回、20位の東京経済大(11時間16分21秒)とのタイム差は7分28秒だが、65分台、66分台の選手が5名いた(立教大は2名)。また19位の流通経済大は、10番手の選手のタイムが68分28秒で、これは立教大では6番目のタイムにあたる。しかも70分台の選手はひとりもいなかった。
「20位内のチームとは、まだ力の差があります。駿河台大(今回12位)の徳本(一善)監督と話をした時、『普通に走れば、ウチは65分半で全員入ってくる』と言われたんですけど、ウチはそこがトップ。今は、そのくらいの差があるんだなと思いましたね」
上野監督は、その駿河台大ですら10位以内に入れない現実に、箱根の厳しさと予選突破を争う大学のレベルの高さをあらためて感じたという。
斎藤も、予選会を突破する大学の選手の強さを肌で感じた。
「自分は突っ込み気味で走って、徐々に落ちていったんですけど、創価大のキャプテンらしき人が『おまえ、12番目だぞ』と言って、その選手をペースアップさせたり、余裕で走っている選手が4人ぐらいいて、集団を引っ張っていくんです。下の選手はそれに対応してくるし、上の選手は速いし、余裕があるし、フォームも崩れない。箱根を走るチームとの力の差をすごく感じました」
しかし、目標は達成されなかったが、何も得られなかったわけではない。早田光佑主務(3年)は、チーム全体に確かな成長を感じていた。
「予想では25位ぐらいかなと思っていたので、23位は思ったよりもいけたという感じです。(立教大は)箱根への強化1年目で、先に箱根強化を進めていた他大学もありますし、ウチは強化指定の選手がいないなか、昨年よりも上の順位にいけたし、全体のタイムも昨年よりよかった。今後につながる結果だと思います」
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