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日本選手権1500m惨敗で決断。
東海大主将がもらした悲壮な覚悟 (4ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Nakamura Hiroyuki

 世界陸上への参加標準記録は3分3600で、優勝した戸田(3分3944)でさえ自己ベストながら出場権を得られなかった。館澤は、参加標準記録を突破すればもちろん、優勝か8位に入賞していれば、わずかだがインビテーション枠での出場の可能性があった。だが9位に終わり、世界陸上のチャンスは完全に潰えた。

 館澤は、これで決断したと言う。

「世界陸上への道が途絶えた今、自分のなかではこのレースを引きずると思いますが、東海大の主将としてそういうわけにはいかない。ここまで副主将の西川(雄一朗)がチームを支えてくれて、僕は自分のやりたいようにやらせてもらって。これからは主将として東海大を背負わないといけない。全カレもありますが『出雲(駅伝)があるんだ』という気持ちで、1500mから駅伝に切り替えていきます」

 今年の東海大の目標は"駅伝3冠"だ。個々が力をつけてきたトラックシーズンの成果を、今度はチームの力に変えていく。夏合宿では館澤自らがチームを引っ張りつつ、練習メニューも長距離にシフトしていくことになる。

 1500mの悔しさを"学生3大駅伝"にぶつける覚悟だ。

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