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自分専用ドリンクや練習の改善。
服部勇馬の探究心が生んだ強い走り (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Kishimoto Tsutomu/PICSPORT

 服部は「自分は発汗量が多い体質」ということで大学時代から研究をし、最近では汗の研究をしている大学教授に相談して、給水用のドリンクにどんなものを使ったらいいかなど学んで実践している。そんな探求心が作り出した今回の走りは、偶然の結果ではなく本物だとも言えるだろう。

「1km3分ペースをいかに楽に持続するかというのが自分にとっての理想のマラソンなので、今度はそれを2分59秒、2分58秒とだんだん上げていけば、2時間5分台や2時間4分台というのが見えてくるかなと思います。

 ただ、マラソンの強さという意味ではまた違ってくるので、勝負強さというのも身につけていかなければいけない。僕の場合は大迫さんのように突出したスピードがあるわけではないし、悠太さんみたいに積極性があるわけではないので......。一つひとつを着実に、自分自身の成長を自分自身で把握しながらやっていくだけです」

 冷静に自分を分析して話す服部。彼が今回の福岡で見せた走りは、大迫傑(ナイキ・ オレゴン・プロジェクト)と設楽、井上が少し抜け出す状況の男子マラソン界の争いの中に、割って入る可能性を見せるものだった。

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