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57泊58日のケニア武者修行。
神野大地はどでかい収穫を得た

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • 甲斐啓二郎●写真 photo by Kai Keijiro

神野プロジェクト Road to 2020(18

アフリカ編

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 神野大地が現状の自分から脱皮し、さらに成長するためにアフリカに旅立ったのが7月9日である。そこからケニアのイテンという場所で57泊58日という長期合宿に入った。ケニア合宿は神野に何をもたらし、望んでいたレベルアップを果たすことができたのだろうか――。

ランニングの聖地、ケニアのイテンで約2カ月におよぶ合宿を敢行した神野大地ランニングの聖地、ケニアのイテンで約2カ月におよぶ合宿を敢行した神野大地 神野が合宿をしていたケニアのイテンは、標高2300mの高地で"ランニングの聖地"と呼ばれており、世界選手権や五輪の前にはもちろん、平時でも世界から多くの優秀なアスリートが練習にやってくる。神野曰く「外に出ればランナーでいっぱい」という場所だ。イテンではハイアルティチュードトレーニングセンターを拠点としていた。そこはトレーニング施設、プールがあり、懸念していたネット環境も部屋はNGだったがラウンジではつながり、快適に日常生活を送ったという。

「部屋もきれいですし、途中から広い部屋になったので何の問題もなかったですね」

―― アフリカでの食事は問題なかったですか。

「ほぼ毎日、ウガリを食べていました(苦笑)」

 ウガリというのは穀物の粉をお湯で練り上げたものでケニアの主食だ。食感は弾力があり、日本でいう餅に似ている。

―― 美味しいのですか?

「最初、味がないなって思ったんですが、日本の醤油をかけたら餅っぽくなり、海苔を巻いて食べたらおいしかったです。宿のブッフェは基本的にウガリに煮たチキン、野菜炒め付きで、チキンが焼いたチキンになったり、魚のフライに代わる感じです。そのメニューが繰り返し続くので飽きるし、物足りないので持っていった日本米を炊いてフリーズドライの親子丼や牛丼を使って食べていました」

―― アフリカですと衛生面も心配されますが、下痢や腹痛は?

「58日間いて一度も腹は壊していないです。水道水は飲まないですし、米を炊くときもミネラルウォーターを使いましたけど、宿の衛生面の管理が行き届いていたのでまったく問題なかったですね」

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