プロランナー神野大地、フルーツ缶で体質改善し、ケニアで限界に挑む
神野プロジェクト Road to 2020(17)
「プロ宣言」後編
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プロランナーに転向した神野大地だが、まだ所属先は決まっていない。
東京陸協の登録になっており、メインスポンサーがまだ決定していないのだ。そのため、かかる出費はすべて自腹になる。「コニカ時代の蓄えがあるので」と神野は言うが、貯金を切り崩して生活するなか、現在はひとりでトレーニングをしている。
今後の計画を語ってくれたプロマラソンランナー、神野大地――貯金を切り崩しながら生活し、練習している。
「今はそうです。貯金がめちゃくちゃあるわけではないですけど、それを覚悟したうえでの決断なので。所属先となるメインスポンサーは、マネジメント会社にお願いしている状況ですが、まだ何も決まっていません。不安は......まぁあります。やりたいことをやるためにプロになったのに、スポンサーがないとできなくなってしまうので......。早く、僕の夢を一緒に追いかけてくれる企業と巡り合えたらいいなって思っています」
――練習はどうしているのですか。
「今はひとりでやっています。コニカで練習していた時も90%はひとりでやっていたので、それほど大変って感じではないです。ただ、みんなと一緒だと頑張れる練習ってあるじゃないですか。たとえば1km10本を2分50秒で走るのは、みんなとならできるけど、ひとりだと難しい。でも、ペースを落とさないで7本にして、あとはジョグを長く走るとか、坂道ダッシュを入れるとかして練習をうまく調整しています。6月からは練習パートナーがつくので、そこまではひとりで頑張ってやります」
――練習の時間はコニカ時代と変わらない。
「いえ、朝練習をやめました。中野(ジェームズ修一)さんに『朝練習やったからといって強くなる科学的根拠はないよ』って言われて(苦笑)。長距離(種目の選手)って朝練習が文化なんですよ。
高校、大学は昼間に授業があるから朝走るし、実業団でも会社に行かないといけない場合は朝走るんです。でも、会社に行かなくてもいい実業団も朝練習をして、昼間まで何もせずに寝ているだけ。それを中野さんが知っていたので、だったら朝練習をせず、普通に朝起きて午前10時と午後4時ぐらいから練習する方がいいだろうということで練習スケジュールを変えました」
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