2018.06.06

東海大が狙う「長距離5冠」の野望。
その一つ目、関東インカレは?

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun

東海大・駅伝戦記  第27回
関東インカレ(前編)

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 東海大学の今シーズンの目標は「学生長距離5冠」である。関東インカレは、その目標達成のための最初のターゲットになる。

 5月24日から27日まで4日間、相模原ギオンスタジアムで行なわれ、男子1部のトラック競技、1500m、3000mSC(障害)、5000m、1万m、ロードレースのハーフマラソンの5種目総合で1位を目指す。

「上半期はここがひとつのヤマになります」

 両角速(もろずみ・はやし)監督の言葉通り、それぞれの種目に現在、最強と思われる主力選手がエントリーし、この大会に賭ける東海大の意気込みが感じられる。

 しかし、大会初日の1万mはまさかの結果に終わった。

 鬼塚翔太(3年)、松尾淳之介(3年)、小松陽平(3年)がエントリーしたが、ドミニク・ニャイロ(山梨学院大)、パトリック・ワンブィ(日大)や塩尻和也(順天堂大)の先頭集団から遅れ、鬼塚の9位が最高位。1万mでポイントを稼ぐことができなかったのだ。

関東インカレ1500mで連覇を達成した館澤亨次 こうして初日は出遅れたが、大会2日目、1500mの館澤亨次(3年)がチームを救った。

 予選は危なげなく1位で通過した。決勝は兵庫リレーカーニバルで敗れ、予選3組1位の小林航央(こおう/筑波大)、予選1組1位の舟津彰馬(中央大)らライバルが名を連ねていた。

 スタートはいつものように先頭から3、4番手につける。お互いを意識し、けん制してか、1周65秒とスローペースになった。

「スローだし、集団の人数が多いとスパートのかけどころがわからないので、走っていて怖いレースでした」

 集団は次第にバラけて、ラスト1周の鐘が鳴った。一気に選手のスピードがアップし、小林が後続を引き離しにかかる。館澤は前にポジションを上げ、バックストレートで一気に前に出た。ちょうど5日前、セイコーゴールデングランプリ陸上の1500mで3分40秒49の自己ベストを出し、スピードのあるラストスパートが戻ってきた。その速さを、この関東インカレでも見せたのだ。