駒大が予選で見せた強さの片鱗。
箱根の優勝争いに加わる可能性は高い

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Nakanishi Yusuke/AFLO SPORT

エースとして、普段の練習からチームを鼓舞する駒沢大・片西景エースとして、普段の練習からチームを鼓舞する駒沢大・片西景 今年もやってきた駅伝シーズン。10月13日に行なわれた箱根駅伝予選会は、これまでの20kmからハーフマラソンの21.0975kmに変わった最初の大会となった。

 各大学12名が出場し、上位10名の合計タイムで順位が決まる。上位11大学が年始の箱根駅伝出場を獲得する。

 そこで、その強さを見せつけたのは駒澤大学だった。前回の箱根駅伝は、大黒柱・工藤有生に脚の不安があったのも影響し、まさかの12位で9年ぶりにシード権を落とし、再建を迫られている状況にある。

 大八木弘明監督は、予選会をこう振り返る。

「フリーで行かせたのは片西景(4年/前回箱根1区3位)と伊勢翔吾(4年/以下同10区4位)、山下一貴(3年/2区13位)と加藤淳(2年)の4人ですが、みんな期待通りに走ってくれました。他にも中村大聖(3年)と堀合大輔(4年/9区2位)も行かせてもよかったんですが、堀合は1週間前に体調を崩したこともあって、安全運転で行かせました」

 フリーで行った4人は、最初の5kmを14分30秒台で入った。エースの片西はそこからさらに上がったペースにも対応して先頭集団で走り、1位になったレダマ・キサイサ(桜美林大3年)が飛び出してからも2位集団につけて、15kmを43分38秒で通過。

 その後、1時間01分22秒で日本人トップになった塩尻和也(順天堂大4年)には離されたものの、3位集団の中で粘ってライモイ・ヴィンセント(国士舘大1年)やドミニク・ニャイロ(山梨学院大4年)と競り合う形でゴール。1時間01分50秒で日本人2位、全体5位でゴールした。

 ほかの3人も15kmを44分台で通過し、伊勢は1時間02分38秒で11位、山下は1時間02分46秒で13位、加藤は1時間03分12秒で19位という結果になった。

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