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東海大の駅伝を支える「スーパー2年生」に
新たなスター候補が現れた (6ページ目)

  • 佐藤 俊●文・写真 text by Sato Shun photo by Nikkansports/AFLO

「春からスピード練習に特化してやってきて、ラストに(ペースを)切り替えるのは意識してやってきたので、そこは練習の成果が出せたのかなと思います。快心の一撃ではなかったですけど、8分45秒付近で何本も走れて安定感が出てきたので、これからは爆発力を出せるようにしていきたいです」

 勝負には負けたがレースの中に何かしらひとつ、プラスとなる手応えを得ていけば、それを積み重ねていくなかで力がついていく。ラストのスピードと粘りは、今後、駅伝シーズンに入れば三上の武器になっていくだろう。

 三上の走りを「よかったです」とホッとした表情を見せたのは西出コーチだった。大会全体を通してみると1500mで館澤が失速し、アメリカ合宿組の關と鬼塚も本来の走りにはほど遠かっただけに、最終日の三上の快走は松尾や阪口とともに大きな収穫だった。

「三上は最後をしっかりと締めて、いい走りをしてくれました。關と鬼塚については阪口よりも1週間程度早く追い込んでいたので、アメリカに行って最初は疲労でうまく練習ができなかった。そのズレが大きいかなと思います。ただ、しっかりと練習をしてきているので、必ず跳ね返りがある。出雲までには調子を整えていけると思っています」

 結果が出た選手も出なかった選手も真剣勝負のレースの中で現状の自分を把握できた。

 チームとしては、これで出雲を走るメンバーの目処は概(おおむ)ねついただろう。

 この大会に出場した選手の多くが出雲駅伝のメンバーに名を連ねることになるが、今日の結果や手応えを、どう出雲駅伝につなげていくのか。

 いよいよ駅伝シーズンに入っていく。

(つづく)

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