【月報・青学陸上部】箱根で勝つのに
必要な4年生の調子が上がらない (3ページ目)
思ったよりも走りの手ごたえを感じたのだろう。表情は非常に明るい。
下田が調子を戻しつつあるとなれば、気になるのは他の4年生だ。関カレでは田村はサポート役に回り、キャプテンの吉永竜聖も走らず、応援に専念していた。貞永隆佑はまだリハビリ中だ。
中村祐紀は1500m に出走。予選を突破して決勝に進出したが、6位に終わった。本人曰く関カレ1週間前に足がつり、ぶっつけ本番だったので、まずは予選突破し、6月に平塚で行なわれる個人選手権に向けて自分の感覚を取り戻すためのレースをしたという。つまり、まだ万全ではない状態だということだ。
4年生の調子が気になるのには理由がある。原晋監督はこう言っている。
「4年生のがんばりでチームは右にも左にも振れるし、4年生の思いがチーム全体を強くするんです。それほど4年生の存在は大きい。中には箱根を走れない選手もいるけど、4年生一人ひとりのがんばりがあるから、下級生もあの人のためにがんばろうとなる。そのためには4年生が元気にチームを引っ張っていかないとダメなんだよ」
大学スポーツは、やはり4年生が強いチームが強いのだ。
下田は、4年生の調子が上がらない状況に責任を感じているという。
「今年は僕と田村の2枚看板が故障してしまって、中村と吉永も調子が上がらない。それは僕が故障してしまってから広がってしまった悪い連鎖だと思うんです。だから、今回はしっかりと結果を出して、悪い連鎖を断ち切っていい連鎖につなげていきたかった。ここまでチームとしてはいい状況じゃなかったかもしれませんが、これから僕らがしっかりとチームを固めていきたいです」
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